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【基本テキスト】経営組織論

社会におけるIT利活用の動向

20世紀後半から徐々に社会にITが浸透する中で,その役割も徐々に変化を遂げています。現在の社会においてはITの利活用は必要不可欠になっています。ここでは,現在から近い将来において注目されている社会変化とITに関するキーワードについて確認します。

社会の変化

ITはその名の通り,情報を扱う技術であり,情報を活用するために,データの収集・分析・応用は高度化しています。特に近年ではAI(人工知能)の出現により,人間の知的活動よりも高度な処理をIT機器が行うことで,社会に情報を役立てることが珍しくなくなりました。

また,その背景には,情報を処理するために必要なコンピュータの処理能力の向上や,扱えるデータの増加や多様化があることも見逃せません。

デジタルトランスフォーメーション(DX)

ITにより生活があらゆる面で改善・変革されるという概念です。ビジネスにおいては,IT技術を用いることで事業の規模や内容を根本的に変化させるという意味で用いられます。

データ駆動型社会
データを元に意思決定を行うことを前提とした社会及びその概念のことです。多様で大量のデータを分析して情報や知識を生み出し,その結果を元に意思決定して現実社会を動かす社会になります。

IT利活用の動向

 近年では,AIやIoT,クラウドなどの新技術を用いた社会の変化やビジネスの改善に注
目が集まっています。
Society 5.0
 サイバー空間とフィジカル空間(現実社会)が高度に融合したデータ駆動型社会のことを
超スマート社会と呼びます。
Society 5.0は,2016年に日本政府が策定した「第5期科学技術基本計画」の中「超スマー
ト社会の実現(Society 5.0)」と明記され広く用いられているようになった用語で,現在で
は超スマート社会と同義語として扱われています。融合により多様なニーズ対応できる商
品やサービスを提供し,経済的な発展と社会的課題の解決を両立します。
 実現には,様々なつながりによる新たな付加価値を創出する「Connected Industries」
と呼ばれる新たな産業構造(サプライチェーン)の構築が求められます。
第4次産業革命(インダストリー4.0)
 製造業のデジタル化やコンピュータ化を進めるコンセプトを表現したキーワードです。
ドイツ政府が制定した「ハイテク戦略2020」の1つとして提唱されており,ドイツ政府が国
内の産官学連携体制を整備・主導し,進めている国家プロジェクトになります。

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